楽しい人生を送るためのキャリアカウンセリング

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人事や面接官にこそ礼儀が必要だという話

本日は我が社でも入社式がありました。採用のときから関わって、なんだかんだ1年以上経つ新入社員が遂に入社ということで、とても感慨深い瞬間です。

新入社員とは面接時から関わっており大分仲良くなってもいるので、お互いに多少砕けた感じで話しているのですが、この新入社員や学生さんと話す時に非常に気をつけていることがあります。それは、「礼儀」です。

 

合同説明会・面接会でみた無礼な人事&面接官の数々

今の組織では合同説明会にでる採用はしていないのでそのような場面に出くわすことはなくなったのですが、かつてよくよく目にした光景があります。それは、合同説明会や面接会に来ている学生さんに対して、初対面でいきなりタメ口・上から目線で話だす人事やリクルーターの姿。

 

「うちのブースよっていきなよー、時間あるでしょ?」

「え?他にもっと何かやってないの?バイトしかしてないの?」

「キミ、めっちゃ活躍できると思うよ!」

 

いやいやいや何様やねん、と。

学生さんは真剣に、評価されているという緊張やストレスも抱えながら自分に合って活躍できる企業を探しに来ていて、採用側は是非合った学生さんに来てもらいたいわけで。本来「WinWin」の関係なのです。それにも関わらず、採用側に「自分が選ばれる立場でもある」、ということが完全に頭から抜けているケースが散見されました。

仕事だと、年下の方と取引をすることも、関わることもあります。その時、突然タメ口で話し出しますか?と。採用の場面ならいいなんて道理はないはずです。

もちろん、上下関係なくフラットな社風というものは存在し、それをアピールするため多少柔らかい雰囲気で接する、社員同士がタメ口で話す、というのは戦略としてあります。

しかし、それは社員として一緒に積み重ねてきた時間があるからのものであって、初対面の人にそれをするのが違う、ということは誰しも分かると思います。フランクと無礼を履き違えてはいけない。ふんぞり返って偉そうな話し方をする企業を、優秀な学生が選ぶかともう一度問うてもらいたいです。

 

学生さんも厳しい目で企業を見てほしい

私は社内で面接官やリクルーターをお願いする場合、必ず「いきなりタメ口で話さないで下さい」「学生と採用側はWinWinです」という話をします。わざわざ自分の会社を受けに来てくれた方に1番基本である「敬意」を払えない、というのは大変恥ずかしいことだと思うからです。(なお、今の組織にきてから何も言わなくても皆さん当然のように敬語使うので、きちんとした感覚のある人が集まるところは自然にそうするんだな、と思いました)

 

是非、面接を受けに行く学生さん側も、この企業は自分や他の学生に必要な敬意を払っているか、というのは見ていただくのがいいと思います。「自分の会社に入社してもらう」という、営業活動の中でも最もハードルの高いものの1つでそれができない企業というのは、入ってからも社員に敬意を払える企業だと思いません。

 

採用担当は権力者でもなんでもない

「採用」はともすると、自分が権力を持っているかのような勘違いを産むものなのかもしれません。しかし、それは完全なる勘違いです。採用は、自社が求める人材の詳細・人数を明確化し、その人材にリーチするための施策を行い、「お互いに」マッチングをしていくという業務です。人の人生に関わるので大事ではありますが、たまたま自分に割り当てられた、他の業務と同じ、業務です。

これからAIによる採用等も活用されるようになれば、いよいよ偏見の入りやすい人間による面接判断というものもなくなっていくかもしれません。

 

どんなに採用業務の歴が長くなろうと、ここだけは絶対に忘れないようにしよう、という自戒の念も込めて。今日は長年気になっていたことを書いてみました。

私生活もですが、どんな立場になっても、常に接する相手を尊ぶことのできる人間でいたいと思います。

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