楽しい人生を送るためのキャリアカウンセリング

自分らしく生きるための考え方や感じ方のヒント

ギブ&テイク、「都合のいい人」にならないために必要なこと

私の周りには、周りのためを思って行動できる、「いい人」がたくさんいます。大抵、周りの人たちから好かれ、愛され、信頼されているのですが、その中で一部「何だかいつも損してしまう人」がいます。都合のいいときにだけ相談相手にされたり、信じられないような労働条件で働かされていたり・・・。一方で、他者に貢献しながらも、成功し、いいところを享受出来ている人もいます。今日は主に「何だかいつも損してしまう人」が損をせずに良い方向に行くには何に気をつければいいのか、ということについて考察してみます。

 

実際、ギバーは損している割合が多い

「GIVE&TAKE 与える人こそ成功する時代」という本があるのですが、この本では人には「ギバー(他人に与える人)」「テイカー(自分の利益最優先の人)」「マッチャー(損得のバランス重視の人)」がいると位置付けています。

そして、企業においてどのタイプがどのようなポジションを得るのかデータをとった結果、、、なんとギバーは平均よりポジションも給与も低いとでました。人のために時間や手間を割くからです。続けて平均的なポジションなのがマッチャー、そして、自分の利益を先に取るテイカーが平均より少し上という結果となりました。何ということでしょう。やはり、ギバーは損なのでしょうか。

 

最もポジションと給与が高かったのもギバー

しかし、ここには1つ面白い結果が抜けています。最もポジションと給与が高かったのも、ギバーの性質をもった人だったのです。よく考えると、人のためになることを考えられる、というのは、突き抜ければ人々のニーズを理解し、それを満足させることを考えるのがうまい、ということです。ビジネスでも、プレイベートで人の心を掴むのも結局はここが大事なので、ギバーは元々社会的に成功するのに必要な要素を生まれながらにして持っていると言えます。

周りを見ても、「あの人は物凄く活躍して、皆からも慕われて、おまけに成功している」という人はギバーの性質を持った人が多いと感じます。

 

何が道を分けるのか

それにも関わらず、なぜギバーは損する確率が高いのか。それはギブする先にあります。ギブする人は自分の力や時間を周りの人のために使います。基本的にこのような人は周りから好かれ、自分も困った時に助けて貰える確率も高まります。

しかし、これはギブする相手先が「良心的な感覚を持っている人や組織であれば」という前提です。ギブする相手が完全なテイカーだった場合、ギブする人は一方的に搾取される、という状況に陥ります。さらに、巧みなテイカーの場合、搾取されていることにずいぶん立つまで気が付かず、ギバーが完全に疲れ切ってから搾取に気がつく・・という事象が発生します。これが「いい人なのに何だか損ばかりしている人」です。

 

自分のギブとのつりあいを、客観的に考える

では、奉仕の精神を持つギバーはやはり搾取をされながら生きていくしか無いのでしょうか。そんなことはありません。1つ、気をつけるだけで、「疲れきる」までになってしまう状態を回避できると思うのです、それは「自分が相手にギブにしたことで得たテイク(だと思っているもの)は、本当に自分にとって釣り合いがとれているのか」を一度“客観的に”考えることです。

ギバーは「ありがとう!」や「頼りにしてる!」と言われるだけで満足してしまうことが多いですが、それは自分のギブした時間やお金や力、テイクした気持ちや体験、幸せと比べて、本当につりあうものでしょうか。ここで、「なんだかんだメリットの方が大きい!OK!」と心から思えれば、それは他の人が何と言おうと良いです。

ただ、この時に「あれ・・?なんだかおかしいな?」と感じたのであれば。一度立ち止まる余地ありです。

これは本当に個人的な見解なのですが、ギバーの人は自分の価値を他人に見出しがちな人が多い気がします。そのため、他人から評価をされるために動くことを、自分を大切にすることよりも優先する傾向があるように感じます。今日は疲れているけど、また困っていると言われたから相談に乗ってあげなきゃ、折角この仕事を任せたいと言ってくれたからやりきらなきゃ、という風に。

でもそういう時、一度断ってみてほしいです。本当にギバーのことが大切な人や組織なら、「疲れてる時にごめん!また別途」なり、「つい頼りすぎた、他の人に任せよう」となります。逆に、ここで、「ひどい・・」(ちなみにこちらの悩みやワガママは全然聞いてくれたことない)というような展開になったら。やめることを考えましょう。ちょっとずつでもいいので。

 

というわけで、今日はずっと思っていたギブ&テイク(主にギバー)について書いてみました。上手くまとまらなかったけど、他人のために頑張る人が、損しないようになるといいなと思います。