楽しい人生を送るためのキャリアカウンセリング

自分らしく生きるための考え方や感じ方のヒント

人を動かす。人の心に響くのはあなた「が」いい、である

「今日誰かご飯いきませんかー?」「写真撮ってくれる人~?」「彼女欲しい」「エンジニアを募集したい」

日々、私達は自分や自分の所属しているチームの希望を叶えるために依頼をしたり募集をしたりする機会というものがあります。正直誰でもいい!!と切羽詰まっていることもあるかもしれません。しかし、採用の時もそうなのですが、誰でもいいというテイストのものほど、誰の心にも刺さらない、もしくは「本当はこういう方がいいな・・」と思っている対象から遠く離れた応募が沢山くる、ということがよくあります。今日は「人を動かす」、そして相手に重要感を伝えることの大事さについてお話をします。

 

D・カーネギーの「人を動かす」は絶対読んだ方がいい

私はビジネス本マニアなのですが、一冊だけ勧めて欲しい、といわれたらあまりにも有名ではありますが、「人を動かす」を勧めます。

 

人を動かす 文庫版

人を動かす 文庫版

 

 

ビジネスにもプライベートにも、とにかくすべての人間関係に役に立つ本だと思っているのですが、中でも、「相手に重要感をもたせることの重要性」についての項目が、非常に説得力があります。人間は基本的に他人から認められることに飢えており、ここを満たすことが他人が動く原動力になる、というものです。

例えば、本書では相手がどんなに間違っていても「間違っている!」という否定の仕方はせず、とことん理解するのに努める(そのうち相手が間違いに気がついて譲歩したり謝ってきたりする)という具体例が出てくるのですが、これは「相手の重要性を否定しない」ことにより相手から変わったということです。※ちなみに本書では他者の重要感を上げるためにどんどん褒める例がたくさんでてきますが、心のこもらない「おべんちゃら」は通用しない、とも明記していますので、そこは誤解なきよう

 

あなた「が」いい!はクラっとくる

プロフィールにもちょこっと書いていますが、私はバンドをやっています。キーボーディストです。実はアマチュアのバンドにおいて、キーボードというのは人材が不足気味のパートになっています。(ピアノを弾ける人は沢山いるイメージがあると思うのですが、音色をたくさん使う小室哲哉さんのようなタイプの人は少ない)なので、ありがたいことに、沢山お誘いをいただきます。私なんかを誘っていただくだけでもありがたいのですが、社会人をやりながらなので、すべてを受けることができません。

この時、一番クラっとしてしまうワードがあります。それは、「きゃおりんがいい」です。しかも、「あなたの演奏のこういうところが好きで今回のバンドには絶対それがぴったりだと思った」とか、「前にこういうの好きって言ってましたよね。絶対合うと思ったんです」等言われたら、知らないジャンルでも興味が出てしまいます。書いてある内容が具体的であればあるほど、私のことをよく知っているなという内容であるほど、惹かれます。

ちなみに友人には写真を撮る方が多いのですが、やはり「あなたの写真「が」いいといって頼んでもらえると嬉しい」という発言をよく見ます。

 

人は誰しもオンリーワンだと思いたい、そしてオンリーワンだと伝えて損はない

そう、人は誰しもオンリーワンだと思いたいのです。「誰か飯いって」よりは「あなたと行きたい」、「あなたの方がいい」よりも「あなたじゃないと嫌だ」が、ずっと響くのです。ベターとオンリーワンには天地程の差があります。

もちろん、本当は同じスキルを持った人であれば違う人でも大丈夫な場合もあるでしょう。しかし、それをわざわざ口に出すことにメリットはありません。同じオファーがきたならば、人は多少条件が悪くても「あなたがいいんです」と言ってくれた方に、心が惹かれるものです。言われたほうは少なくとも嫌だとは思いませんし、もしオファー自体が無理な内容でもいい印象は残ります。

ちなみに、私は採用の現場で「この人がいい!」と思った時は、必ず口に出します。どこがどういいと思ったのか、それが今の組織のどういうところを合うと思うのか、具体的に伝えます。少なくとも自分だったら、ただ合格しました。と言われるよりも、その企業に行きたいと思うし、行かないとしてもいいところを見つけてくれたその企業を素敵と思うからです。

 

意外とできていないもの

これ、自分が言われる側のときはすごく気になる、、というか言われると嬉しいのですが、いざ自分が言う側になると、やらない人が多い気がしています。家族や友人にも、近ければ近いほど、言わなかったりします。

しかし、これは伝えて確実に損のない言葉です。

人を動かす、というとちょっとずるいニュアンスが含まれる気がしますが、大事にしたり、感謝を伝えたりして、長くやっていきたい人に喜んでもらうことをちゃんと伝えよう、という風に思うとちょっとやってみたくなりませんか。

試しに今日、誰か大事な人にオンリーワンだと伝えてみて下さい。